漆を伝える旅 with Urushi Alaia
2019年11月
Urushi Alaiaのfilm『Beyond Tradition』がFlorida surf film festivalでノミネートされるという驚きの嬉しいニュースがあり初のフロリダへ行ってきました。
始まりは大阪梅田。
大阪の阪急うめだ店にて11月6日から11日まで開催された『漆の未来を見てほしい日本漆山脈 forever』
今年で4回目を迎えるこちらのイベントに参加させて頂きました。
このイベントは全国の漆の産地の作家から職人まで44組のつくり手が参加され210坪のギャラリー空間に、のべ約5,000点の作品が一堂に並び、展示・販売されるとても大きな漆の展覧会。
多数の漆器・作品などの展示販売はもちろん、漆の現状や未来の可能性などを伝えるイベントなども併催され、多角的に漆と触れ合える企画展です。
漆の可能性と題し、展示でも参加させて頂きました。
11月7日のトークイベント『素材としての漆の魅力、可能性」
こちらで大藪先生と丹波漆の山内さんとの鼎談イベントに参加させて頂きました。
素材としての漆の魅力!!
話したいことがいっぱいで、ついつい夢中で話過ぎてしまいました。
午前中にも関わらずたくさんの方にお話を聞いて頂けて嬉しかったです。
お忙しい中、来ていただいた皆様ありがとうございました!
そこから展示していたurushi alaiaやurushi skateを梱包し、全然見ることのできなかった素晴らしい漆器たちに後ろ髪を引かれつつ関西空港を目指します。
サンフランシスコを経由して初のフロリダに到着!!先に来ていたプロデューサーのshin&co青木君と合流です。
11月8日~9日
フロリダ州New Smyrna BeachにあるAtlantic Center for the Artsにて開催された
『Florida Surf Film Festival 2019』
このフィルムフェスは、サーフィンを中心とした映画監督の現代作品を広く上映し、写真、ジャーナリズム、映画製作のワークショップを毎年運営することにより、映画鑑賞と芸術的表現を通してサーフ文化を活性化することを目的に開催されています。
開催場所のAtlantic Center for the Artsは自然豊かなアートスペースでいくつかのギャラリースペースと絵画、彫刻、ダンス、音楽、演劇のためのスタジオや図書館がある素敵な場所でした。
そのギャラリースペースやスタジオを利用して映画の上映やイベントが行われました。
会場準備の前に映画監督、関係者みんなでまずは朝一サーフィン
今回の目的は漆塗りのアライアを通して漆という天然素材を海外の方々に知ってもらうことが大きな目的でした。
一人で荷物を持って行くので展示できるものにも限りがあります。
青木くんと二人どこまでできるのか?どんな反応があるのか?
1日目は雨で室内での上映となりました。
開場し映画が始まるまで子供からお年寄りまで多くの人が僕たちのブースに来てurushi alaiaやurushi skateに興味を持って、ろくに喋れない僕の英語を熱心に聞いてくれます。
めっちゃ楽しい時間!!
映画が始まると一緒に素晴らしい映画を見て、また漆の話して、夜遅くまでそんな時間が続きました。
Best Surf Movieを獲得した 『 Zone Frequency 』 のJack Coleman !!
睡眠不足と時差ぼけの1日目はこのJackの部屋で夢見ごごちに終わりを迎えました。
2日目は野外の円形劇場で上映が開催されました。
展示場所も素敵なギャラリースペースへ
この日はさらに人が多くなりたくさんの人に漆のことを伝えることができました。
円形劇場では涼しい風が吹く最高のロケーションで映画が上映されました。
僕たちのフィルム『Beyond Tradition』もそんな中で上映が始まりました。
聞こえてくる耳慣れた漆工場の音
どんな反応があるのかドキドキの時間です。
じっと映画を見てくれる人々やハイタッチ、ハグしてくれる人たち
本当に最高の時間!!
クライマックスはまだまだありました。
壇上にあげてもらい質疑応答したときか、別のタイミングでよばれたのかあまりはっきり覚えてはいませんが、なんとJohnから私たちのフィルム『Beyond Tradition』がBest Documentary shortを獲得したことが告げられました。
もう本当に夢のようで
そのあともいっぱいブースで漆の話をしました。
できるだけいっぱい触ってもらいました。
漆の話をするほどに、彼らから漆の塗膜や蒔絵の技術にたくさんの驚きと敬意をこめた言葉をもらいました。
みんな漆のうつくしさの秘密を知りたがります。
触ってみてその手触りに驚きます。
その秘密のすべてがウルシの木から採れる自然からの贈り物だということ
それを大切に使ってきた文化があること
つないできた私たちの歴史にも敬意の言葉をもらいました。
2日間何度も熱心に来てくれる方もたくさんいました。
この人を魅了し繋ぐことのできる素晴らしい天然素材『漆』
漆の木とそれを使う文化を縄文時代からつないできた私たち日本人
サーフィンや海との文化を大切に守っているこの国の人たちのように、わたしたちも美しい地球と漆の文化を次世代につないでいきたい。
ここでの多くの出会いがその思いをより強くしてくれました。
人と人のつながりは漆を、世界を変えれるかもしれない。
大げさかもしれないけれど、フロリダはそんな気にさせてくれる場所でした。
フロリダの写真はほぼ青木真君によるものです。
事前の準備から撮影、漆の説明まで本当にありがとうございました!!
僕たちのUruhi Alaiaの旅は西海岸へ続きます。