「第39回浄法寺漆共進会」に参加してきました
2017年10月14~15日
岩手県二戸市の浄法寺町に行ってきました。
二戸駅を降りると、もうすっかり寒く木々も色付きはじめていました。
漆搔きシーズンももうすぐおわりだなぁと感じながら宿泊する天台の湯を目指します。
翌朝、二戸市役所浄法寺支所へ向かいました。
現在、国内で流通している漆の97%以上が中国を中心とした輸入漆によるもので、国産はわずか2~3%。
そのうちの約70%をまかなっているのが岩手県二戸市を中心に生産されている浄法寺漆です。
弊社も毎年大変お世話になっています。
今年のできはいかがでしょうか?
「第39回浄法寺漆共進会」に参加してきました。
浄法寺漆共進会
この「浄法寺漆共進会」というのはその年、漆搔き職人さんが採取した漆を「初辺」「盛辺」「末辺」と採取した時期ごとの3部門に分けてその品質を審査し、質の高い漆を採取した職人さんを表彰するもの
「初辺」 6月中旬から7月中旬夏の最初に採れた漆
「盛辺」 7月下旬から8月下旬夏の盛りに採れた漆
「末辺」 9月上旬から9月下旬初夏に採れた漆
今年は漆搔き職人さん24名、58樽の桶が出品されていました。
審査項目は次の5つを3名の専門家が審査します。
① 色
② 乾き具合
③ 底カスの程度
④ 粘度
⑤ 全体的な印象・その他
朝から漆搔き職人さんがその年の成果である漆を持って続々と会場に来られました。
漆が集められた会場は漆のいい香りが漂っていました。審査員の先生方がひとつひとつ丁寧に見ていきます。
テレビ局の取材も入り、国産漆への注目度を感じました。
審査の結果それぞれの部門の金賞は
初辺の部 長島まどかさん
盛辺の部 瀬古昌幸さん
末辺の部 泉山義夫さん
が受賞されました。
おめでとうございます!!
「8月の長雨で採取量が少なくなったようですが、品質はどれも問題なくとても良い漆だった」とのことです。
会場には若い方、女性の漆搔きの職人の方も多くみられました。
金賞受賞者2名も若い方でした。
高齢化が問題の漆搔き職人さんに新しい力が毎年そそぎこまれています。
これからの浄法寺漆のますますの発展を期待できる品評会
今年の漆搔きシーズンも裏目漆を残して後少し、職人のみなさんにもう少し頑張って頂いて、今年の漆搔きも終わりを迎えます。
組合長ありがとうございました!!