瀬〆漆ワークショップ with POJ Kintsugi studio

月も終わりを迎え、今年ももうすぐ漆掻きが始まります。
一般に6月から11月にかけてウルシの木に傷をつけて採取される漆。これらは辺漆や裏目漆と呼ばれています。採取の終わった木は切り倒され、その切り株からは新たな芽が生まれ次の世代のウルシの木として大切に育てられていきます。

瀬〆漆とはこの秋に伐採されたウルシの木の枝を集めて水につけた後に包丁などで傷をつけて採取される漆をいいます。
かつては仕事の少ない冬場に行われていましたが、採れる量もとても少なく現代ではほとんど採られなくなりました。


この春先、まだまだ寒かった京都の京北でPOJさんと瀬〆漆のワークショプを行いました。
丹波漆の漆掻き職人の山内さんに教えて頂きながら実際にやってみると本当にわずかしか採取できません。1g集めるのに何本もの枝が必要で、気の遠くなるような作業でした。


木の命を頂くからにはその全てを使い切ろうとしたのが先人たち。
資源を大切に思う人の気持ちが自然と人を繋いできました。

大量生産・大量消費社会に生きる私たち
伝統的な技術には今を生きる私たちへのヒントがあるかもしれません。

asakitichi tsutsumi