サーフボードと工芸をつなぐ旅 in 四国
~Surf & Craft tour in SHIKOKU island ~
2020年の10月17日
サーフボードと伝統工芸をつなぐ旅に出ました。
愛知から来たウッドボードシェイパーのホドリゴ松田さんと京都で合流した私(堤卓也)は徳島の海陽町を目指した。
夜遅くたどり着いた先には阿波藍の伝道師でサーファーの永原礫さん(in Between Blues)と湘南から急遽駆けつけてくれたプロサーファーでサーフライダーファンデーションジャパンの事務局長の石川拳大さん。
ケンタ君とはトムさんのジャパンツアー以来の再会。
久しぶりの再会に一日の疲れも吹っ飛んだ。
次の日は303surfboardのレジェンド千葉公平さんを囲んで漆のウッドボードについてお話させてもらった。
ウッドボードに興味津々の公平さん。なんだかおもしろいことになりそうだ!!
那佐湾でカキの養殖を営む岩本健輔さんも訪れた。カキの力を信じ常識にとらわれない新たな手法を展開している。
工藝も水産業も自然とのバランスをとりながら行われてきた。海陽町にくると農業、林業、水産業の人々が地元の自然を大切に日々過ごされているのを痛感することができる大切な場所だ。
生見海岸や徳島が誇るリバーマウスで波乗りした後は、高知に向かった。
高知で待ち受けていたのは土佐組子の岩本大輔さんと土佐和紙、濱田兄弟和紙の濱田洋直さん。
どちらもレクサスニュー匠プロジェクトの匠たち。
ちなみに永原レキさんはレクサスニュー匠プロジェクト1回目のグランプリ受賞者。
彼からのつながりで本当に面白いことがいつも起こる。人と人を繋ぐまさに現代の空海だ。
まずは土佐組子岩本さんの工房を訪れた。
「組子」とは、釘を使わずに木を幾何学的な文様に組み付ける伝統的日本建築が生んだ独特の木工技術。
岩本さんは、和洋のジャンルにとらわれることなく日本建築はもちろん、日常生活の場にも積極的に取り入れてもらえるよう自由な発想で商品開発を行っています。
新たな形で、組子技術の極められた緻密さ、繊細さ、美しさ、先代の職人たちが守ってきた日本の伝統技術を次の世代に残していくために活動しています。
続いて土佐和紙 浜田兄弟和紙の濱田洋直さんの工房に訪れました。
平安時代から続くとんでもない歴史をもつ浜田家。現在、その名のとおり兄弟で土佐和紙の伝統を守り、新しい和紙の可能性を探っている。兄の洋直さんは世界一薄い土佐典具帖紙を、弟の治さんは美しい文様が浮き出る「落水紙」をつくっているそうです。
土佐和紙の魅力をアーティスティックに表現し、紙の常識を超えて衣食住の新たなプロダクトに展開する浜田兄弟和紙。ここでも伝統の力が新たな世界を作っていました。
繊維がからまりあってできている特性を生かして、やわらかくも硬くもできる和紙
もともと漆器の下地に使われてきたので相性は抜群
サーフボード上でも、新たな表情と特性を出していきたい。
愛媛では華道、書道、料理人、映像、プロデューサー、サーファー、木工など多彩なgood vibesな人たちと刺激のある時間を頂きました。
日本の工芸を世界へ
自然と共に発達してきた工芸、波からのエネルギーを体で受け止め表現するサーフィン
離れているように感じることが実は繋がっている。
人と自然を繋ぎなおしより良き世界へ
工芸とサーフィンでその価値を世界に発信していきたい。
この旅はまだまだ続きそうです。